夏目さんに私のソウルシグネチャーを描いて頂いてから約一年が経った。

 

当時はこの絵にどんな意味があるかなど、皆目見当もつかなかった。

 

だが、この絵には、実はすごい力があった。

 

 

夏目さんが初の個展を開かれると聞き、

わたくしの　ソウルシグネチャーのストーリーをご報告したいと思う。

 

まだ、夏目さんもご存知でない、ご自身の作品の不思議を。

 

 

私のソウルシグネチャーは、小さな鳥のような頭部をもっていて、それが黄色のマントを、はためかせながら

 

仮面ライダーのようなベルトをして、堂々と立っている（ように見える）。

 

 

受け取ったときは、何とも言いようがなく、

 

夏目さんとの会話も、

 

　「わぁ・・・・・。　これ、鳥です　

　　か？　・・・この鳥っぽいの、なん

　　か、マスタートートみたいですね」

 

　「・・・そうなんだよねー、僕も描いて

　　るときに、何か、ぞーっとしたんだよ

　　ねー」

 

　「ぞーっと？・・・・・。」

 

　「・・・・・。」

 

と、いう具合だった。

 

 

今になって思えば、突っ込みどころ満載の絵であったのに。

 

 

まず、わたくしは当時エジプト旅行から帰ったばかりで、その前年にギリシャを訪れていたこともあって

 

アトランティスをキーワードにその周辺の知識を得ようと、エメラルドタブレットやフラワーオブライフを

 

その難解さに放り出したいのを我慢しながら、何とか読みつないでいた。

 

 

この２冊に共通して登場するのが、マスタートートだった。

 

 

エジプトの書記官だったトートは、文字を発明したといわれ、天文学、秘儀的物質化、に優れ、

 

神格化したトートは、トス神とも呼ばれた。

 

永遠の若さを保ちながら、何度も生まれ変わり、ギリシャでは、ヘルメスと呼ばれ、ここでは、

 

錬金術の原理や、神聖な魔術の教師であった、と云われている。

 

マスタートートは頭部が朱鷺（とき）として描かれるのだが、その、朱鷺、のような鳥の頭が

 

私のソウルシグネチャーにも描かれていた。

 

エジプト旅行が、私の人生のキーモーメントとなったことは確かだったが、そんなことは夏目さんに話したことはなく、

 

また私が読み書き、話すことに携わる仕事をしていることも当時は夏目さんは知らなかったはずだ。

 

そんな夏目さんが私にマスタートートの頭部を描いたのは、ただの偶然だったのだろうか。

 

 

 

さらに、このマスタートートは、首に満月のような、金メダルを誇らしげにかけている（ように見える）。

 

そして、金メダルの上には、私がギリシャに行った時に、女神から譲り受けたアルファベットがシンボリックに描かれている。

 

アルファベットなんてただのシンボルなのだが、私にとっては、愛と希望と勇気がこめられた大切なシンボルだ。

 

朱赤で描かれていて、ひときわ目をひく。

 

これも偶然だろうか。

 

 

それから、仮面ライダーの変身ベルトの下には、十字軍の紋章の盾のようなものが、ピラミッド型に１０個並んでいる。

 

良くも悪くも、熱心なクリスチャンの転生が多くあるらしい私だが、これを見て反応しない訳がなかった。

 

 

 

おそらく、これらは、偶然ではない。

 

必然だ。

 

 

 

夏目さんは、私が自分自身で刻んできた魂の記憶にアクセスし、そこから必要な情報を取り出し、

 

その情報をシンボリックに表現する。

 

 

タロットや占星術がシンボルを使って道を示すように、夏目さんはその絵の中でシンボルを使って

 

魂の刻印を顕わす。

 

 

魂の刻印はその魂の智英だ。　そして、可能性だ。

 

 

夏目さんのソウルシグネチャーは、真実の自分を思い出すための、大いなる可能性なのだ。

 

 

朝、起きたら目に入るようにしてある、このシグネチャーアートのおかげで、私は自分の可能性に毎日アクセスしている。

 

 

そして、この絵には、まだまだ不思議の可能性が満載のはずなのだ。

 

 

それらが、時間とともに何を示し、どんな錬金術を生み出すことになるのか、まだ分らない。

 

ただ、私の中の無限の可能性に働きかけるツールとして、

 

私はこのソウルシグネチャーを、毎朝わくわくしながら眺めたい、と思っている。

 

​

 

第一回個展に寄せて、

 

感謝をこめて。